一般社団法人横浜みなとみらい21と横浜市港湾局は、みなとみらい21地区内の企業・団体と協力し、海草の一種である「アマモ」を使ってみなとみらい21地区の魅力のひとつである「海」の水質向上と生物多様性に向けた取組を行っています。 アマモは、赤潮などの原因となる海中の栄養塩(リンや窒素など)を吸収し、光合成により酸素を供給することで水質浄化するとともに、アマモの葉が日蔭をつくり、稚魚や稚貝が集まりやすい環境をつくることが期待できます。



調査の概要
調査では、平成26年3月に汽車道護岸沿いの5m×7mの水域に厚さ30cm程の覆砂を行い、水質浄化、生物生息環境の改善が期待できるアマモを植え付け、水辺の生物の生息環境を確保するための「実験場」を設置しました。段階的に水辺の生き物の生息に適した環境づくりを進め、生物の生息状況及び水質調査を行うことで、その効果について調査・検討し、今後の水質浄化や生物の生息環境の確保に役立てていきます。
◎なぜアマモ?
アマモは、赤潮などの原因となるリンや窒素などの栄養塩を吸収し生育することから水質浄化の効果があるとともに、光合成により酸素を供給することで生物の生息環境を改善し、稚魚や稚貝が集まります。
◎なぜ砂?
砂を入れると魚のえさになるゴカイが住み着き、そのゴカイを求めて魚が集まります。
◎なぜ自然石?
自然石を置き、カニなどの隠れ家となることを期待しています。



調査場所:汽車道緩傾斜護岸周辺
調査期間:平成26年3月~30年3月(予定)
実施主催:一般社団法人横浜みなとみらい21、横浜市港湾局(共催)
協 力:NPO法人海辺つくり研究会
これまでの取り組み
平成29年度
☆活動の様子☆
平成25年度(事業開始)から平成28年度
事業開始から平成28年度までの詳細はこちら
☆平成28年度 活動の様子☆
☆平成27年度 活動の様子☆
生物観察結果

- 平成29年 8月:17種類:イシダイ、オヤビッチャ、トゲアメフラシの3種が初出現、アミメハギ、ヒナハゼなど
- 平成29年 7月:マナマコ、イシガニ、マゴチ、ウロハゼ、ハゼ科の稚魚の群れなど
- 平成29年 3月:28種類/クロシタナシウミウシ、マナマコも初出現!
- 平成28年 8月:32種類/トサカギンポと海藻の一種ミルが初出現。アミメハギも多く見られました
- 平成28年 7月:ハゼ科の稚魚の群れなど
- 平成28年 3月:18種類/チチブの仲間など
- 平成27年12月:26種類/サルボウガイ、ホンビノスガイ、スジハゼなど
- 平成27年 8月:35種類/アサリ成貝、ベニツケギンポ、アミメハギ、ウロハゼ、マテガイ、チチュウカイミドリガニなど
- 平成27年 3月:24種類/タカノケフサイソガニ、アラムシロなど
- 平成26年12月:23種類/サルボウガイ、ホンビノスガイ、スジハゼなど
- 平成26年 8月:27種類/アサリの稚貝、クロダイ、イシガニ、マハゼなど
- 平成26年 3月(実験場の設置):14種類/マガキ、タマキビ、イワフジツボ、スジハゼなど
