みなとみらい汽車道で行っています、アマモの育成と水環境調査。
2022年11月18日に播種したアマモ達はどうなっているのか??
アマモの生育状況の確認及び水環境調査を2023年3月7日(火)に行いました。
当日は、3月初旬にもかかわらず、とても暖かな一日。
(陸上で調査を見ていると日焼けが気になる程の快晴。まだ3月なのに!)
11月に約1,500粒のアマモの種子と49株のアマモの苗を植えましたが、
さて、水中でスクスクと大きくなってくれているのか?
結果は、種から発芽したアマモ、地植えのものが6株、最大全長14cm。
プランターに播種したものは全部で50株が発芽、最大全長は20cm。
苗から育ったもの(地植え移植)が20キット残っていました。
こちら49キットを植えたので残存率は41%でした。
1500粒も蒔いたのにそれだけ?・・・と思われるかと思いますが、
この数、この汽車道護岸では例年よりもちょっと少ない程度の数字となっております。
苗から育っている方の数も例年とさほど変わらず。
今のところは、いつもどおりの生育状況と言った感じです。
ただ、今回いつもとは少々違う現象が!
なんとっ!!
今回植えていない場所からアマモの苗がスクっと育っているではありませんか!?
場所は、前年度播種を行った場所近く。
普通に考えると「ぁあ、一年遅れで発芽したのね」と思ってしまいますが、
どうやら専門家の方によると「アマモの種が1年遅れで発芽するのは聞いた事がない」とか・・・
では、一体なぜ??植えてもいない場所から苗が??
以前あった「奇跡のアマモ」の様に地下茎が残っていたのでは?
と調査の方に聞いたところ、場所的に違うとのこと。
うーーーむ、「謎」発生です。
しかし、「過去にも同じ様な事があった」・・・と言うお話しもあるので、
ひょっとすると、1年遅れでも発芽するニュータイプのアマモの種が存在するのかもしれませんね。
もしくは、流浪のアマモ(の種)が、みなとみらいへと流れ着き発芽したのかもしれませんし・・・
世の中、何が起こるかわからないですから、
特に自然界は私たちの考えをスルっと超えていく様な事も多々ありそうですし、
何はともあれ、植えていない場所にアマモが育った事を素直に喜びたいと思います。
頑張って育っておくれ、謎多きアマモ!!
(もちろん、今年度植えたアマモ達も頑張って育っていただきたい。)
また、水中に沈めてあるカキ殻礁1個を引き揚げ、生物採取も行いました。
カニやゴカイ、ちぃーーーさなエビの仲間、カキ殻礁の周りには
沢山のユウレイボヤやミドリ貝が付着し水質浄化の重要な役割を担ってくれています。
季節柄か大きな魚は見当たりませんでしたが、
小さい海の生物がしっかりとみなとみらいの海を支えてくれていました。
今回の水環境調査時の動画もアップしておりますので是非ご覧ください。
潜水前のみなとみらいの景色から水中に入る時の映像が、
いつも見ている風景かガラッと海の中の景色に変わり、
陸上とは全く違う世界が海の中で繰り広げられていると思うと
いつも不思議な気持ちになります。
近いところにあるけど、普段は覗けない世界、
みなとみらいを語るうえで外せない「海」をこれからも大切に、
皆さんと一緒に守っていければと思っています。
さて、次回の調査は2023年度の5月頃を予定。
いつになく暖かい日が多い2023年の春、あまり早くに暑くなってしまうと
海水温も上昇し、アマモにとっても過ごし難い環境となってしまうので、
ゆっくりと季節が移ろいでくれる事を願っています。
(・・・と書いている今日この頃も最高気温が6月並み・・・うーん、季節の変化急ぎすぎデスね。)
★2023.3.7(火)の動画はこちらから★
https://www.youtube.com/embed/T3ZPQ4aK7gE
3/7(火)の調査内容
・アマモの追跡調査
・水質調査
・連続観測水温計の設置
・水中動画の撮影
・カキ殻礁生物採取
・蛇籠のメンテナンス
・ライトブイの掃除
★3/7は大潮&満月...みなとみらいの海も、いつもは見えない様な場所まで見えております。
岸辺にビッチリ写っているのは、牡蠣です。こちらも水質浄化に役立ってくれています。
★カキ殻礁(貝藻くん)も今回は開けて調査
★さて、中には何が?
★カキ殻礁の中からはゴカイや稚貝、逃げ遅れてしまった魚の姿も