アマモに花枝が形成されました♪
みなとみらい21地区の汽車道で行っていますアマモの育成ですが、
今年も、アマモの株を金沢八景(海の公園)から分けていただき年頭にみなとみらいの海へと植えました。
みなとみらいのアマモは夏季の海水温上昇(5月の段階で既に20度ありました。)や赤潮による光不足等、
海の中の厳しい環境(貧酸素化や泥質化等)ゆえに、夏を超す頃には姿を消してしまう事が多く、
その前の春先にも花枝をもったアマモを見る事自体かなり稀な状況です。
しかし!!
2020年5月14日に行った水環境調査でみなとみらいのアマモ一株に花枝が形成されている事を確認しました!
花枝の確認は2016(平成28)年度以来ですので、なんと4年ぶりになります。
この花枝には花(「雌しべ」が形成)が咲いていることも確認できました!
とはいえ、「一株だけ」というのはどうなの?種になるの??
そうなのです、アマモは自家受粉しないので、この一株だけでは結実しないのです。
ですので、今後もう一度観察を行い花枝が増えているようであれば、
花枝の採集→種の熟成に取り組みたいと思います!
ちなみにアマモは胞子で増える藻類ではなく、種で増える海中の種子植物です。
その違いから「海藻(かいそう)」ではなく「海草(かいそう※読みは同じ)」と区別して書いたりもします。
「アマモの花枝」とは花を咲かせてタネを実らせるために、
春になると延びてくる枝を"花枝(「はなえだ」または「かし」)"と呼んでいます。
今回の花枝も一株から二株へと増え、実を結び、、
みなとみらい産まれの種子が出来ると本当に喜ばしい事なのですが・・・。
果たしてどうなる事か!?
アマモの花枝の情報(増量もしくは現状維持、まさかの衰退!等)については
次回の調査結果をお待ちください。
→※2020年6月5日に調査を行いました。
期待していた花枝ですが、残念ながら1本のまま増加せず・・・。
結実の見込が無かったため、今回の種の熟成については断念いたしました。
また、調査時アマモは無事生残しており、株数も減少していませんでしたが、
夏季の高水温や付着生物(珪藻やイソギンチャク、コケムシ等)の増加に今後どこまで耐えられるのか?!