アマモの播種(種植え)と水環境調査を行いました。

アマモの播種(種植え)と水環境調査を行いました。の写真

『アマモの播種と水環境調査』 [2021.11.16](※水環境調査日)

みなとみらい21地区の汽車道で行っていますアマモの育成及び水環境調査。
今年もアマモの種を植える(播種〈はしゅ〉と言います。)作業を先日の11/16に行ないました。

約1,500粒のアマモの種子をプランターと紙粘土に入れて(画像参照)汽車道護岸の海の中へ。

プランターへの種まきは一つの穴に種を5粒ずつ入れていくと言う地味・・・いえ、地道な作業。
アマモの種と言うのが、黒ゴマを気持ち縦長に大きくした位のサイズのため(画像1)、
一粒ずつピンセットで取るのもなかなか大変。

いちさんよん・・・呪文のように1から5の数字を唱え、「芽が出ますよーに」と念じ、
スタッフ5名で2つのプランターにアマモの種を植え付けました。
播種が終わったプランター2基(画像2)はそのまま海の中へ設置されます(画像3)。

また、紙粘土の方の種子は5cm位の丸くした紙粘土の真ん中に30粒の種子を入れ
(ゴマの付いているお饅頭もしくはおやきの様です。焼いたら美味しそうに見えてしょうがありませんでした。画像4、5)、
それを二つ折りにし(餃子の様な感じです。)海中へ。
海中では、浮いてこないように土をかけられ(画像6)、こちらもゆっくりと発芽を待ちます。

これから季節が変わり、沢山のアマモの芽が出て、そのアマモがスクスクと大きく育つ、
そんなみなとみらいの海になる事を今回も願っております。

さて、今回のアマモの植え付けは播種のみ。
例年は種まき+株の植え付けもあるのですが、今年は栄養株の生育状況が悪く、
株分けをして(いつもは金沢区の海の公園から株を分けていただいています。)
みなとみらいの海へ植える事が出来る状態ではないとの事。

保護が最優先(そのとおり)!!
と言うわけで、今回は分けていただいた種子の植え付けのみとなりました。
ちなみに栄養株の生育状況が悪い要因は台風等の自然環境ももちろんですが、
海の公園の株については、アサリの違法採取も一因だとか...なんとも悲しい理由ですね。

それと、奇跡の復活をとげたアマモ4兄弟ですが、
さすがに夏のみなとみらいの海水温の高さ+光量不足によって今回の調査時点では姿を消してしまいました。
夏を越せないのは、いつもある事ですので、また次回も今回の様に地下茎が生き残りスックと育っていってくれる、
みなとみらい育ちのアマモが次々と出てきてくれる事を願っております。

また、当日はアマモ場やカキ殻礁付近の水環境調査等も行われました。
水質調査や底質調査、みなとみらいの海の状態を知るのに大切な調査になります(人間で言うと健康診断みたいなものですね)。

東京湾でも以前に比べアマモの数が増えているとか。
みなとみらいの海も今まで以上にアマモや魚等水中の生物達にとって棲みよい場所になる様に。
人が暮らす様々な場所は海に繋がっているので、まずは自身の近辺から環境に気をつけた生活を心掛けるようにしていきたいですね。

今回の水環境調査時の動画もアップしておりますので、是非ご覧ください。
この動画中に「ゴォーーーーーーッ」と言う音が入っています。
海底から響くこの音の正体は一体!? 

正解は・・・
みなとみらい線が通過する時の音です。
水中で調査をしている時も、かなりの音がするとの事。また振動も感じるそうです。

みなとみらいの汽車道護岸生まれや育ちの海の生物達は、この音と振動をBGMに日々過ごしていると思うと、
「静かな海だと落ち着かない...」そんな都会派のアマモやハゼや貝類になっているのではないかと考えてしまいます。
「静かな海もいいけど、喧騒のある方が落ち着くんだ・・・フッ・・・」 そう思っているのか一度聞いてみたいですね。

さて、次回の水環境調査は2022年2月頃になります。
2月...もうアマモが出ているか??
乞うご期待!

★2021.11.16調査の動画はこちらから★
https://www.youtube.com/embed/-W_gNRA38nM

https://www.youtube.com/embed/oOREgUSBQSc

https://www.youtube.com/embed/Fj6Oo2NCb4k

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