企業紹介インタビュー 【株式会社シンクロン】

企業紹介インタビュー 【株式会社シンクロン】の写真

安藤さん1.jpg 株式会社シンクロン 執行役員管理部長 安藤隆さん

みなとみらい 21 地区に事務所を構える企業の皆様に、直接街の魅力をご紹介いただくことで、このエリアで働くことの魅力に迫るインタビュー企画。
今回は新高島駅から歩いてすぐ、株式会社シンクロン様にお話を伺いました。
お話を伺ったのは株式会社シンクロンの執行役員管理部長 安藤隆さんです。

■世界シェアトップクラス、真空薄膜形成装置の研究・開発・製造・販売

シンクロン外観2.jpgパンフレット.jpg株式会社シンクロンで製造・販売している商品のパンフレット技術.jpg

御社の事業内容を教えていただけますか?

安藤さん:当社は1951年(昭和26年)に品川の大井で有限会社真空器械研究所として設立されたのがはじまりです。
現在国内外で400名を超す社員が働いており、主に真空薄膜形成装置というものを製造・販売しています。
「真空薄膜形成」と言っても、ピンと来る方はほとんどいらっしゃらないでしょう。
当社は日常の暮らしの中にもある、身近な技術を提供させていただいておりますが、まだまだ一般的な認知度というものはない分野だと思います。
例えば、スマートフォンやデジタルカメラ、メガネなど、そういった機器やプロダクトにはかならず当社の提供する技術が使われています。
これらの商品で使われている精密部品、またはタッチパネルのガラス面など、さまざまな部品にコーティングを施す機械を、企業様に販売させていただいています。
おかげさまで光学薄膜分野ではグローバル市場でトップシェアを占め、高い競争力(※)を有しておりの企業として、北米、中国、台湾、タイなど主要マーケットで事業展開を行っています。

※スパッタリング装置関連技術 特許総合力ランキング(パテントスコア)で4位 (2017 年2月4日 Patent Result社 特許・技術レポート)

■研究・開発も行なえるヘッドクォーターとして

シンクロン外観1.jpg受付.jpg受付

横浜みなとみらい21に進出された理由を教えて下さい。

安藤さん:元々の創業の地が品川であることはご説明させていただきましたが、 1971年に南大井に旧本社ビルを立てまして、 1982年に鮫洲に工場を造り、日本経済の高度経済成長の波に乗り大きくなってきた企業です。
2000年代に入り、台湾や中国、タイなど海外へ事業を展開していく中で、これまでの旧本社では手狭になってきたために、あらたな本社移転場所を探しておりました。
いくつか候補地があったのですが、その1つがここ横浜みなとみらい地区だったんです。
当社は技術開発型の産業で、製造・販売だけでなく研究・開発も行っています。
以前は分散していた研究開発部門と本社販売部門を同じ場所に集約、機能強化を図ると同時に、お客様への実験場所の提供や、ショールーム的な空間も必要だった訳です。
また海外からのお客様を迎える場所としてみなとみらいは至便だと感じでおります。

■グローバル企業として選んだ横浜の地

オフィス内.jpgオフィスシンクロン外観夜景.jpg夜間のライトアップ

実際に横浜みなとみらい21に進出してみて、何か変化はありましたか?

安藤さん:2008年に新本社ビル(本館)が完成しました。
2014年に本館の横に新館となるビルを増設、現在ビル全体で200名ほどの社員が働いています。
みなとみらいへ来てまず感じる変化としては、やはり海外へのアクセスのし易さでしょうか。
当社は、中国の上海と深センに現地法人がありますから羽田空港へのアクセスのし易さ、そしてお客様を迎える機会も増えていますし、非常に利便性を感じています。
また国内にも山形県鶴岡に大きな工場がありますので、庄内空港へのアクセスも良くて気に入っています。
横浜駅も徒歩数分なので、国内出張も便利ですね。
また当社のビルの外観についてですが、非常に洗練されたデザインを採用しておりますから、さまざまなお客様をお招きする際に、当社の技術力や先進性なども合わせて感じていただける建物だなと思っています。
また、ダブルスキンのガラスカーテンウォールを活かして、夜間のライトアップ時にはとっても幻想的なビルになるんです。
当社の社名を知らない方でも『みなとみらいのあのクールなビルの企業ですね』と言っていただくことも増えていまして、そういった部分で憶えていただけるのも、嬉しいですね。

■快適なオフィス空間

安藤さん3.jpgラウンジ.jpgラウンジ屋上緑化.jpg屋上緑化社員食堂.jpg社員食堂

社員の皆さんの働き心地はいかがでしょうか?

安藤さん:ビルの3階から5階がワークスペースとなっています。
本館と新館で階数を合わせ、利便性に配慮した設計となっています。
新館は大きなガラスの外壁に面して吹き抜けと階段を設け3層が連続するワークスペースになっているので、非常に明るく開放的な空間の中で日々仕事が出来ていますね。
6階には大会議室を設け、大きな展示会等の催事などでは400人が収容できる空間となっています。
通常時でも使い勝手が良いように、可動式の間仕切りで4つの部屋として使えるようにしています。

また7階にはラウンジ空間と屋上テラスがあります。外部と内部を連続させ、大きなリビング空間のような場所なんです。
このテラスには屋上緑化としてさまざまな樹木を植えていて、樹種にはもみじなど和を感じられるものを中心に選んでいます。
社員はもちろん海外からのお客様がいらした際に、四季の変化を感じながら過ごせるようになっています。
開放的な空間なので、皆さんに喜んでいただけていますね。

他にもビルの中には社員食堂があります。
このビルで働く全員が利用することができる食堂で、ヘルシーで美味しい食事を提供しています。
ほとんどのスタッフがここでお昼を食べています。

■地域とともに

保育園3.jpg新館2階にある認可保育園安藤さん2.jpg

こちらのビルの中に保育園があると伺いました。非常にユニークな組み合わせですね。シンクロンの本社に保育園入られた経緯を教えていただけますか?

安藤さん:はい。2014年に完成した新館の2階部分に横浜市の認可保育園「ポピンズナーサリースクール横浜」が入っています。
定員は60名の保育園で、園庭もあります。
この保育園の経営は当社が行なっているのではなく、あくまで場所・空間を提供しているというスタイルです。
本館を建てた後に、隣の土地を保有していた横浜市が売却することが決まり、当社が入札に手を上げたのがはじまりです。
ただ、その入札条件の1つとして、入札価格の提示だけではなくこのエリアに対しての"地域貢献"活動を描く必要がありました。
当社もコーポレート・シチズンとしてこのみなとみらいのエリアにどのように貢献出来るのか、熟慮の結果、待機児童解消に熱意のある横浜市に対して、本館ビルの一部に保育園機能を作り地域の方々の子育てを応援させていただくというプランを提案させていただきました。
オフィスビルと保育園はエントランスもしっかり分けて、子ども達は子ども達で日々すくすくと成長出来る環境になっています。
企業内保育所ではないので、社員の子どもが優先的に預ける事ができるわけではありませんが、この保育所で育った子ども達にとって私たちシンクロンがどのような位置づけになるのか、私たち社員もこれからの子ども達の成長を楽しみにしています。

本日はお忙しい中、インタビューありがとうございました。